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日本共産党 群馬県議会議員 酒井ひろあき

第3回前期定例会の本会議で反対討論しました(2025.10.09)

2025年(令和7年)第3回前期定例会 10月9日 本会議

通告してある議案および請願について、委員長報告に「反対」の立場で討論しました。

 

1 録画

録画映像をご覧ください。(約7分)

gunma-pref.stream.jfit.co.jp

 

2 反対討論(全文)

日本共産党の酒井宏明です。
会派を代表して、通告してあります議案について、反対の立場から討論します。

まず、128号議案です。
物価高騰対策や猛暑対策など県民生活に必要な予算もありますが、一方でデジタル偏重、大型開発最優先の事業が含まれており、賛成できません。
この7月にオープンしたTUMO Gunmaには昨年度まで設備費と運営費あわせて4億7000万円が投入されています。
加えて今年度は約2億5000万円が計上されています。
アジア初といいますが、投資に見合う効果があるのか、納得のいく説明はありません。
また、Gメッセ群馬4階の改修に伴う催事主催者への損失補償について、さらに2件調整中とのことですが、さまざまな事業開催に伴う宿泊や飲食などの経済波及効果もあわせると経済的な損失は計り知れません。
それにとどまらず、県への信用を失墜させた責任は重大といわざるをえません。
デジタル人材の育成といいますが、本来優先させるべきは、保護者や教職員の切実な声に耳を傾け、一人ひとりの子どもたちにゆきとどいた教育をすすめるための予算を増やすことです。
県立学校体育館のエアコン設置をさらに加速させることも必要です。
よって、148号および149号損失補償の和解議案と共に反対します。

また、補正予算のうち補助公共事業に約22億8千万円が計上されていますが、その大部分は、上信自動車道西毛広域幹線道路の建設が占めています。
西毛広幹道のうち高崎工区3.17㎞には249億円もかかる見込みです。
つまり1メートルつくるのに785万円もかかる計算です。
人口減少に伴う自動車交通量の減少、そしてマイカー依存からの脱却が叫ばれている中で、大規模道路の建設がこれ以上本当に必要なのでしょうか。
一方で、通学路の除草や河川伐木のための補正予算は1億7000万円です。これではとても足りません。
大規模道路の建設よりも、こうした生活に密着した公共事業こそ優先するべきです。

次に144号議案は、セカンドオピニオンの面談料を1万1000円から2万2000円と倍に引き上げるものです。
セカンドオピニオンは、患者が納得して医療をうけるために大切な制度です。
その利用者は県立がんセンターが多数を占めており、長期のがん治療による医療費自己負担の増大やメンタル面でも負担が増す中で、さらに面談料の倍増は、患者にとって不利益以外のなにものでもありません。
病院職員の人件費等の上昇に伴い、面談料を引き上げざるを得ない状況にあることは理解できますが、セカンドオピニオンを受ける患者の権利を保障するためにもなんらかの激変緩和措置が必要ではないでしょうか。
よって、本議案に反対します。

最後に、群馬県の最低賃金が1063円に引きあがることになりました。
知事が最賃審議会にはじめて出席し大幅引き上げを求めたことがこうした結果につながりました。
しかし、発効が来年3月1日とは遅すぎます。
近県との格差がさらに拡大し、労働力人口の流出につながりかねません。
直ちに引き上げるよう再度要請するとともに、今議会でもさまざまな議論のあった「中小企業賃上げ促進支援金」の要件緩和など実効性あるものに改善するよう強く求めまして、私の反対討論といたします。

 

【しんぶん赤旗・参考記事】

賃上げ支援 拡充へ 中小企業向け 要件緩和検討 共産党が議論リード/群馬(しんぶん赤旗 2025/10/04)