
【2024年(令和6年)第3回前期定例会 10月30日 本会議(決算討論)】
令和5年度群馬県一般会計決算などの認定に、「反対」の立場から討論しました。
1 録画
群馬県議会インターネット中継で、録画映像をご覧いただけます。
ぜひ、ご視聴ください。(約11分)
2 反対討論(全文)
日本共産党の酒井宏明です。
会派を代表して、令和5年度群馬県一般会計決算などの認定に反対の立場から討論します。
昨年10月から高校生世代の医療費無料化が実施されました。
県民のみなさんが長年運動を続け、私たち日本共産党も議会で求め続けてきたものであり、県として全国に先駆けて実施した点はおおいに評価しています。
ところが、国は医療費の窓口負担復活を政策誘導しようとしています。
無料化を実施している自治体へのあらたなペナルティというべきもので、安易に乗るべきではありません。
決算の認定に反対する理由の一つは、相変わらずデジタル偏重、大型開発優先であり、県民の暮らし、福祉、教育に冷たい県政運営だということです。
マイナンバーカードの取得促進として、ショッピングセンター内でのブース開設やQUOカード1人1万円分の配布など、合わせて1億8千万円が投入されました。
ところが、これだけつぎ込んでも保有率は昨年5月末時点の67.7%から今年3月末の73.1%へと、5.4ポイントあがっただけ。
さらに6か月後に1.8ポイントあがっただけで、もはや頭打ちの状況です。
マイナンバーカードの取得や利用はあくまでも任意です。
それを事実上強制するためにばく大な税金を投入することを認めるわけにはいきません。
マイナカード保有の有無で行政サービスに差をつけることはあってはなりません。
国は現行保険証を廃止し、マイナ保険証にむりやり一本化しようとしていますが、命と健康を人質にとるやり方に批判の声が強まっているのは当然です。
中学高校生向けデジタル人材養成のためのTUMO Gunma(ツーモ・グンマ)をGメッセに開設が決まったのが昨年9月。
アジア初だと胸を張りますが、学校教育との関連性や学習効果について納得のいく説明がないまま、動き出してしまいました。
現時点で5億円以上つぎ込まれています。
一部のデジタルエリート育成より学校教育の現場に回せ、この声こそ真摯に受け止めるべきです。
前橋駅前などで運営中のtsukurunの効果を検証するのが先決ではないでしょうか。
フィンランドの多くの学校では、児童全員にノートPCを無償で配布、急速にデジタル化は進んだものの、近年、学習成果は徐々に低下してきたといいます。
教職員や専門家は、デジタル機器の過度の使用は、身体面・精神面両方のリスクを伴うとして「スクリーンの前で過ごす時間は最小限にすべきだ」としています。
こうした世界各国の事例や研究結果をしっかり受け止めるべきです。
GunMaaSに3億6千万円がつぎ込まれました。
スマホ一つで経路検索から決済までできる利便性を売り物にしていますが、肝心の公共交通機関拡充などのハード整備と一体でなければ、実効性はありません。
「群馬初の交通サブスク」として、JR東日本と上毛電鉄、日本中央バスによる企画チケットを販売しましたが、5か月間で利用はたったの18件。
明らかに失敗であり、今後の教訓とすべきです。
さらに今秋、普段鉄道を利用していない方への乗車のきっかけづくりとして、上電、上信の1日乗り放題おとな各500円を企画しましたが、マイナカードを保有してない人を最初から排除していることは大問題です。
バスやタクシー、中小私鉄などの交通事業者への直接支援こそ充実させるべきです。
上信自動車道や西毛広域幹線道路などの大型開発をさらに見直せば、財源は十分つくれます。
また昨年度は、高崎市の旧堤が岡飛行場跡地をデジタル産業集積地にする計画が具体的に動き出しました。
今年8月には基本構想が出されましたが、63ヘクタールもの農地が失われることがあきらかになりました。
別の地にそれを超える農地を確保するといいますが、今ある優良農地をつぶすのではなく、時給10円にもならない米農家の経営状況や経費高騰にあえぐ畜産酪農家の苦境を打開するための施策こそ求められているのではないでしょうか。
愛郷ぐんま全国割などに25億円が投入されました。
旅行に行きたくてもいけない医療従事者や介護・保育などのケア労働者はその恩恵を受けることができず、不公平感が残りました。
コロナ禍で影響を受けた観光関連事業者を応援するのであれば、直接支援こそ必要でした。
ぐんまちゃんブランド化に3億2千万円余がつぎ込まれました。今年度の予算額を含め、知事就任後16億円にものぼります。
一体いつまで続けるのか。
海外でのプロモーションが必要なのか、費用対効果などの検証が必要です。
一方で1歳児の保育士の配置基準を4対1にするための予算は約4億円あればできます。
真の県民の幸福度向上へ、どちらを優先すべきか、明らかです。
赤城公園の活性化について、老朽化した木道や施設の整備などはもちろん必要ですが、過大な開発に陥ることなく、自然環境保護の観点を貫くよう求めます。
桐生市の違法・不適切な生活保護行政が全国的な問題となりました。
県の監査で、なぜこうした違法行為を見抜けなかったのか、検証をしっかり行うとともに、再発防止にむけた取り組みを強化することが重要です。
2つめの反対理由は、群馬の森の朝鮮人追悼碑について、「撤去するな」という全国から抗議の声を無視し、行政代執行で撤去してしまったことです。
知事が「碑文に誤りはない」「歴史を否定する意図はない」というのなら、歴史修正主義や差別主義を助長する言動に対しては、抗議や撤回を求めるべきでした。
それをせずに「法的に決着した問題」などと居直ることは、排外主義者、レイシストの理不尽な要求に屈したもの、ひいては戦争における加害の歴史を覆い隠そうとするものにほかなりません。
最高裁も追悼碑の撤去まで命じていないことは疑う余地がありません。
にもかかわらず、撤去を強行したことは暴挙と言わざるをえません。
改めて強く抗議します。
その他の特別会計・公営企業会計については、開発優先、スケールデメリットなどの理由により反対します。
最後に、先に行われた総選挙では自公政権に厳しい審判が下されました。
自民党政治に代わる新しい政治を国民が模索し、探求する政治プロセスが始まったことを示すものではないでしょうか。
知事は「成長なければ配分なし」、「稼ぐ県政」などと言いますが、国のお先棒をかつぐやり方ではなく、地方自治法に明記された「住民の福祉の増進を図る」ことを基本に県政運営をすべきだということを強調し、私の反対討論を終わります。
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