政治を変えて、くらしに希望を。

日本共産党 群馬県議会議員 酒井ひろあき

【酒井宏明反対討論・会議録】平成24年度は、国保・ハンセン病・コンベンション問題などで6回登壇



---群馬県議会会議録より---

◆平成24年  5月 定例会-06月15日-05号

 日本共産党県議団の酒井宏明です。通告してあります各議案及び請願について、委員長報告に反対の立場から討論をいたします。
 第102号、103号及び第107号についてです。もとになっている法律は、いわゆる地域主権改革一括法ですが、我が党は、国から自治体に対する中央集権的な統制や監督、関与の仕組みを縮小、廃止すること、国と地方の関わり方は、住民自治と団体自治が拡充され、自治体が住民の福祉の増進という責務を果たすにふさわしいものであるべきと主張してきました。しかし、一括法は、福祉や教育分野などでナショナルミニマムを保障する国の責任を地方への条例委任化によって投げ捨てるものです。財源的裏付けもないまま市町村に押し付け、ひいては道州制への下地をつくるものです。こうした見地から見ると、道路標識の基準は本来国で一律的に定めるべきものであること、屋外広告物条例は、憲法に保障された表現の自由、政治活動の自由を制限する可能性があり、極めて慎重な対応が求められているにも関わらず、市町村に機械的に丸投げするものであり、反対です。
 次に、請願について述べます。厚生文化5号、全額国庫負担の最低保障年金制度の創設を求める請願、同6号、年金受給資格期間の10年への短縮を求める請願、同7号、0.4%の年金引き下げをもとに戻すことを求める請願についてです。国会では、税と社会保障の一体改革法案を巡り、民主、自民、公明の3党が国民不在の密室談合で消費税増税社会保障切り捨てを強行しようという、まさに緊迫した状況にあります。社会保障のためと言いながら、年金支給額の引き下げなど、改悪メニューばかりです。本請願は、こうした年金制度の大改悪を許さず、高齢者の命と暮らしを守るための切実な願いであり、採択すべきです。
 同じく12号、国保広域化に反対する請願についてです。国保広域化の狙いのひとつは、市町村国保の運営主体を広域連合などに切りかえ、市町村独自の一般会計繰り入れをやめさせることにあります。繰り入れがなくなれば、国保税は給付費の増大に応じて際限なく引き上がることになります。また、保険者組織の広域化は、住民から離れた組織運営を可能とし、過酷な滞納制裁や無慈悲な給付抑制を容易にします。負担増、徴収強化という従来の路線を一層拡大し、国保の住民福祉としての機能を形骸化し、徹底した給付抑制に追い込む道にほかなりません。国保財政が困難となっているのは、市町村運営だからではなく、国庫負担金が大幅に削減されてきたためです。国保加入者の負担は既に限界です。広域化ではなく国庫負担の大幅増額を求める本請願の採択を主張します。
 産経土木3号、住宅リフォーム助成制度は、高崎市をはじめ14の市町村で実施され、急速に広がっています。秋田県山形県青森県は県レベルで導入し、例えば青森県では、耐震補強とリンクさせ、一般のリフォームは補助率10%、最大20万円ですが、耐震性能を向上させるリフォームには20%、最大60万円まで補助しています。地域経済の活性化、経済波及効果は実証済みです。継続ではなく採択を求めます。
 文教警察11号、高校授業料無償化の維持拡充、給付制奨学金制度の創設など、教育費無償化の前進を求める請願、同12号、全小中高校での30人学級の実現、計画的な教職員の増員など、行き届いた教育の前進を求める請願です。公立、私立ともに高校、大学の無償化を実現し、社会全体で高校生、大学生の学びを支えることが求められています。また、構造改革路線によって、学校では、臨時、非常勤の教職員が増えています。こうした非正規頼みの状態は、子供たちにとっても、働く教職員にとっても、十分な教育環境とは言えません。教職員定数改善計画をつくり、計画的に教職員を増やすなど、国が責任を持って教育条件整備を進める必要があります。よって、本請願の採択を求めます。
 総務企画5号、消費税増税に反対する請願です。消費税の引き上げは、庶民の暮らしを直撃し、価格への転嫁が困難な中小業者を苦境に追い込むものです。消費マインドを一層冷え込ませ、税収は増えるどころかマイナスになり、日本経済を一層悪化させることは明白です。不要不急の歳出を削り、証券優遇税制などの不公平税制を是正することが先決です。どの世論調査でも、国民の過半数が反対している消費税増税は決してやるべきではありません。よって、本請願の採択を求めます。
 次に、同じく第7号、米軍機の低空飛行訓練中止を求める請願です。米軍機による爆音を伴った昼夜を問わない飛行訓練に対し、2011年度だけで600件の苦情や問い合わせが県庁などに寄せられました。全国的にも突出しています。群馬県上空が、エリアH、エリア3という訓練区域に設定され、そのもとに住む100万人以上が、爆音だけでなく部品の落下や墜落の危険にさらされています。前橋防衛局での騒音測定記録によると、昨年1月から今年3月までに70デシベル以上が59回、そのうち地下鉄の車内やテレビの大音量に匹敵する80デシベルを超える騒音は17回に及んでいます。県として騒音測定器を設置し、客観的記録をもとに、政府と米軍司令部に対し、市街地上空での傍若無人な低空飛行訓練を中止するよう申し入れすべきです。関連して、米海兵隊の新型輸送機オスプレイ配備に向けて、群馬県も含む低空飛行訓練ルートが公表されましたが、昨日もアメリカで墜落事故を起こしているオスプレイの飛行は、県民の命と安全を脅かし、不安と恐怖に陥れるものです。知事及び議会として、厳重に抗議し、断固として配備中止を求めるべきです。
 総務企画6号、所得税法第56条の廃止を求める請願、及び同8号、高齢者の県有施設無料化を求める請願は、いずれも県民の切実な願いであり、継続ではなく採択を求めます。
 残余の請願については、かねてからの理由により、委員長報告に反対です。
 以上、申し上げて反対討論といたします。(拍手)

◆平成24年  9月 定例会-10月19日-05号

 日本共産党県議団を代表して、通告してあります各議案及び請願について、委員長報告に反対の立場から討論いたします。
 補正予算については、特別支援学校や通学路の安全対策、救急医療、がん医療の充実、放射能汚染対策などが中心であり賛同できますが、いくつかの事件議案が賛同できません。
 第119号及び第120号は、いわゆる地域主権改革一括法関連で、流域下水道排水施設の基準などを条例で定めようとするものですが、技術的・専門的な事項は本来国で統一的に定めるべきものであり、反対です。
 第126号は、国民健康保険法の改正に伴い、県調整交付金の規定を改正するものです。国保法改正は、月30万円以上の医療費を都道府県ごとに全市町村で負担するという国保財政安定化事業を、2015年からその事業対象をすべての医療費に拡大し、今後、国保財政運営の都道府県化を推進する一方で、国保負担割合を給付費等の34%から32%に引き下げるものです。各市町村の国民健康保険の財源不足は危機的で、国庫負担を抜本的に引き上げることこそ求められているのに、それに逆行するものであり、認められません。このような法改正に基づく本条例改正に反対します。
 第130号、第132号は、赤城西麓の国営かんがい排水と利根沼田の農用地総合整備事業、通称「望郷ライン」について市町村の負担を求めるものです。前者は、総事業費約279億8,700万円、今年度分として昭和村や渋川市など4自治体に1億8,900万円余り、後者は、総事業費446億9,000万円、今年度分として沼田市みなかみ町など4自治体に4億7,000万円余りという巨額の負担が求められています。「望郷ライン」は、農業用車両がほとんど通行しておらず、また、本議会に出されている県道昇格の請願は、後年度負担にあえぐ市町村の実情をあらわすものです。このような過大な大型開発のあり方を問い直す意味からも、あえて反対します。
 次に、請願について述べます。
 厚生文化5号から7号は、いずれも年金制度の改悪を許さず充実を求める請願であり、同12号は国保広域化に反対する請願であり、いずれも採択を主張します。
 同18号、国保広域化を前提としたものであり、継続でなく不採択を求めます。
 同19号、心の健康を守り推進する基本法の法制化を求める請願です。自殺者が14年連続で3万人を超えるなど、依然として深刻な状態にあります。身体、知的、精神の3障害を一体に支援する法律が制定されましたが、精神疾患へのサービス基盤整備は遅れています。精神医療改革と家族支援を軸として、すべての国民を対象とした心の健康についての総合的・長期的政策を保障する基本法の制定が強く求められています。よって、継続でなく採択を求めます。
 産経土木12号、上信自動車道の建設促進を求める請願について、財政状況が厳しい中で急ぐべきではありません。採択しないことを求めて委員長報告に反対します。
 総務企画5号、消費税増税に反対する請願です。消費税増税法案が民主、自民、公明などによって強行されましたが、大増税が暮らしと経済に大打撃を与えることは明らかであり、多くの国民が不安と怒りを強めています。消費税を増税しても社会保障が良くならないうえに、財政も良くならないことがいよいよ明瞭になっています。消費税頼みから、能力に応じて税を負担する応能原則への抜本的転換、大企業応援の成長戦略から国民の所得を増やす経済改革への抜本的転換こそ求められています。よって、本請願の採択を求めます。
 同18号及び19号は、米海兵隊垂直離着陸機オスプレイの配備と飛行訓練の中止を求める請願です。沖縄に強行配備されたオスプレイは、何度も墜落事故を起こしている欠陥機であり、知事も7月6日に防衛大臣に対し「安全性への懸念が払拭されない限り国内での訓練飛行が行われないようにすること」と要請をしました。また、全国で、123議会で意見書が上がっており、多くの市町村長からも懸念の声が上がっています。しかし、米軍は、普天間基地周辺をはじめ市街地上空で、学校や病院の真上で、低空飛行訓練を繰り返しています。オスプレイ配備の中止、撤回を求める声は当然であり、採択を強く求めます。
 残余の請願については、かねてからの理由により委員長報告に反対です。
 以上、申し上げて私の反対討論といたします。(拍手)

◆平成24年  9月 定例会-10月19日-05号

 日本共産党県議団を代表して、平成23年度一般会計決算の認定並びに通告してあります特別会計及び公営企業会計決算の認定に反対の立場から討論いたします。
 昨年度は、東日本大震災福島原発事故直後の1年として、被災地の復旧・復興、被災者への支援、放射能汚染対策などが求められた年でした。本県は長期派遣も含め約600人の職員を被災地に派遣するとともに、県営住宅に入居された避難者にエアコンの設置を早期に決めるなど、復旧・復興や被災者支援事業に御尽力されてきました。また、地方交付税が削減され、国庫補助金が減額されるという財政のやりくりが相当難しくなっている中で、全国に誇る中学卒業までの子どもの医療費無料化を継続実施していることに改めて敬意を表します。医療費無料化は、高崎で行ったアンケートに見られるように、保護者から大変歓迎をされています。あと8億円余りで、これは国のペナルティー分に相当しますが、高校卒業まで無料にできます。格差と貧困を子どもたちに押し付けないためにも、知事の英断を求めるものであります。
 こうした前進面があるものの、八ッ場ダムや7つの交通軸など、大型開発に固執する姿勢は依然として変わりません。県債残高は1兆1,107億円、県民1人当たり約56万円、とりわけ国の借金を県に肩がわりさせる臨時財政対策債が519億円増の3,503億円に上ります。借金の押し付けはやめよと国に毅然と言うべきではないでしょうか。決算認定に当たって、こうした点を検討しましたが、とても賛同するわけにはいきません。以下、理由を述べます。
 1つは、県民の生命・財産と安全を守る努力を尽くしたかという点です。
 福島原発事故による避難者は依然として16万人を超えています。群馬県にも大量の放射能が降り注ぎ、県民、特に子どもたちの健康への影響が懸念されています。しかし、県は、放射線の専門家を集めた有識者会議で事実上の安全宣言を出してしまいました。チェルノブイリ事故の教訓を踏まえ、内部被曝、低線量被曝の影響について継続的に調査を行う必要があるにも関わらず、全く問題ないと拙速な結論付けを行ったのです。放射線量測定にしても、地上1メートルのところだけはかればいいというものではありません。子どもたちへの影響を考えれば、地上付近をきめ細かく測定し、ホットスポットは直ちに除染するよう徹底する必要があります。
 本県の県都前橋は、新潟県柏崎刈羽原発からわずか120キロしか離れていないにも関わらず、原発事故を想定した具体的な避難計画もありません。福島原発事故は、国会事故調査委員会も指摘するように、安全神話にどっぷり浸かり、安全対策をないがしろにしてきたが故に起きた人災です。事故により日常が断ち切られ、家族ばらばらにされ、丹精込めてつくった田畑や大事に育てた家畜を失い、会社やなりわいを失った人たち、今、群馬県政が取り組むべきことは、こうした人々の悲しみ、苦難に寄り添い、この事故から深く学び、県民の命と暮らしを守る万全な対策をとることではないでしょうか。そして、何よりも最大の防災対策は原発をなくすことです。原発からの即時撤退を政府に強く迫るべきです。
 次に、大地震から県民生活を守る対策はどうだったでしょうか。一般住宅の耐震化は平成23年度末で76%にとどまり、4年後までの85%の目標達成は厳しい状況です。耐震改修について15の市町で補助事業を実施していますが、県は実施しておりません。県としても、住民の生命、財産を守る観点から、住宅耐震化のための補助事業を行うべきと考えます。
 米軍機の低空飛行問題では、伊藤県議が総括質疑で述べたように、群馬県上空が幾重にも米軍の訓練空域になっており、爆音と墜落の危険が県民生活を脅かしています。飛行が群馬に集中するその原因について、もっと踏み込んで対処すべきでした。さらに、欠陥機であるオスプレイ沖縄県普天間基地に強行配備され、本県上空もその飛行訓練ルートに設定されていることが判明しました。騒音測定器を県庁に設置、記録するとともに、低空飛行の被害にあっている関係各都県と連携して飛行訓練の中止を米軍と政府に強く要請すべきです。
 2点目は、県民が切実に求めている医療、福祉の充実についてです。
 特別養護老人ホームの待機者はわずかに減少したものの、在宅で緊急度の高い方は増加し、依然として9,000人近い方が入居を待っています。待機者解消にはほど遠い実態です。抜本的な増設、増床は急務です。
 ハンセン病問題についてですが、草津町の栗生楽泉園では、重監房、特別病室の復元が来年度いよいよ着工となります。あわせてこの間、入所者、自治会長らが県に対し、強制隔離政策など人権侵害を行ってきた歴史の検証作業や資料の発掘、整理を再三求めてきたのに遅々として進んでいません。県は、資料が見つからないと言ってきましたが、私は文書館に行って調べたところ、明治期の警察の資料などが出てきました。その気になれば見つかるのです。この問題に本気で取り組む姿勢があるのか、県の姿勢が問われます。楽泉園入所者の平均年齢は83歳を超えています。園の将来構想の具体化とともに、重監房などの負の遺産をどう後世に語り継ぎ、教訓化していくのか、国任せでなく、県としても積極的に関わるよう強く要望いたします。
 3点目に、大型開発偏重の体質に抜本的なメスが入っていないという点です。
 7つの交通軸に、昨年度は前年度比30億円増の269億円がつぎ込まれました。これまでに着手している事業だけで2,500億円、進捗率は65%ということですから、今後さらに900億円もの血税を投入することになります。さらに、未着手の区間にどのくらいの税金がつぎ込まれるかわかっておりません。人口減少や昨今の経済状況を鑑みれば、このまま不要不急の道路をつくり続けていいのか、厳しく問われています。
 八ッ場ダムも、再三申し上げているように、利水上も治水上も必要性がなく、地すべりの危険すらある、つくってはいけないダムです。無駄な公共事業の典型であるダムに巨額の県費をつぎ込むことは認められません。
 関連して、八ッ場ダム予定地上流にある国の産業廃棄物最終処分場に関し、会計検査院から違法な支出を指摘されていることに触れなければなりません。ここには、品木ダムの湖底をしゅんせつした汚泥が、この中には有害は砒素も含まれておりますが、この汚泥が運び込まれています。廃棄物処理法で、地下水の汚染を防ぐためシートで遮断したり、排水処理施設をつくったりすることが定められているのに、約7年にわたって放置してきた責任は極めて重大です。産廃業者を管理監督すべき国と県が申し合わせて不法投棄を行ってきたに等しいではありませんか。猛省を求めます。
 その他、特別会計と公営企業会計決算については、事業の中身から言えば賛成できるものもありますが、消費税を含んでおり、かねてからの理由により容認できません。
 以上で平成23年度決算に対する反対討論といたします。(拍手)

◆平成24年 11月 定例会-12月14日-05号

 日本共産党県議団の酒井宏明です。通告してあります議案及び請願について、委員長報告に反対する討論を行います。
 最初に、11日の議会運営委員会において、本会議の討論時間を1会派おおむね10分に制限する申し合わせが行われました。県政の主人公である県民の福祉向上のために大いに議論し決すべき本会議での討論時間を制限することは、言論の府である議会の自殺行為であり、時間制限よりも活発な議論の時間をどう保障するかにこそ心を砕くべきです。また、インターネット中継時間の長短で公平性を問題にするのはナンセンスです。不当な時間制限を撤回するよう強く求めるものであります。
 今議会には、いわゆる地方分権改革に伴う関連条例が多数提出されました。基礎自治体への権限移譲については、本来、国や都道府県が広域的な政策の観点に立って責任を持つべき事項が移譲の対象になっていないか、職員の専門性の保全と継承、人的な配置と育成が保障されないのではないかなど、様々な懸念があります。国民生活を守るために必要な基準等を撤廃し、行政機能の低下、悪化、教育や福祉の水準低下や劣化につながるおそれがあることは看過できません。
 第168号は、児童福祉施設の設備運営に関する条例です。自園調理による食事提供の努力義務規定や地域と連携した非常災害対策を県独自で追加したことは評価できますが、3歳児の保育士配置基準について県独自で上乗せし18対1で補助金を出しているのに、条例では国基準のままです。これでは条例改正なしで低い水準に引き下げられるおそれがあります。関係者は15対1を強く要望しています。少なくとも現在の配置基準を条例上もしっかりと位置付けるべきです。あえて反対します。
 第188号、県立産業技術専門校の設置等に関する条例です。これまで無料だった高崎校の自動車整備科の学卒者入学料や授業料を有料にするものです。望まない進学などもあって、他科に比べて教育効果が上がらないと言われています。太田校は2年課程で2級整備士の資格が取れるのに、1年課程の高崎校は3級整備士にとどまり、2級を取るのにさらに3年の実務経験が必要だからです。1年課程のカリキュラムのまま有料化するのは安易だと考えます。
 第194号から202号は、県職員の退職手当引き下げに関する予算と条例です。この間の行財政改革によって職員数も賃金も削減されてきました。東日本大震災では現地支援に赴くなど必死で働いてきた職員に対して、報いるどころか一方的な退職手当引き下げを行うことは、理不尽で耐え難い懲罰的な行為ではないでしょうか。地方公務員に対する不利益変更を法的な根拠もあいまいなままに押し付けるのは、法治国家としてはあるまじき行為です。公務員賃金、退職金の削減で消費はさらに低迷し、賃下げスパイラルをもたらし、群馬の経済、日本の経済にとって少しもプラスになりません。行政サービスを質・量ともに低下させるものであり、厳しく反対するものです。
 次に、請願についてです。
 厚生文化22号は、障害者総合福祉法に向けた骨格提言を障害者政策に反映させることを求める請願です。障害者が障害のない人と地域で平等に生活するために必要な支援を確実に保障するとした骨格提言は、当事者の総意であり、とても重い意味を持ちます。それにもかかわらず、今年6月、自立支援法を事実上恒久化する障害者総合支援法が成立しました。障害者制度改革に真剣に取り組んできた当事者を余りにも軽んじる暴挙と言わなければなりません。骨格提言に沿った総合福祉法の制定こそ求められており、本請願の採択を主張します。
 同24号は、年金削減に反対する請願です。民主、自民、公明は、衆議院解散前のどさくさに年金支給額の2.5%削減法案を強行しました。介護保険料や国保税の値上げなどで年金受け取り額は年々減っています。こうした中での年金削減は、高齢者の生活を直撃するだけでなく、消費をますます冷やし、日本経済にも打撃となります。よって、継続でなく採択を求めます。
 同25号、社会保障制度改革推進法の廃止を求める請願です。本法律は、国民の自助、共助を殊さら強調し、公的責任を後継に追いやるものとなっており、憲法25条2項に真っ向から反するものです。継続でなく採択を求めます。
 環境農林12号、草津町草津原地区に廃棄物処理施設の設置推進を求める請願ですが、町議会がこぞって反対しており、継続ではなく不採択を求めます。
 産経土木18号及び19号は、次世代健康医療産業やバックアップ機能に名を借りて、大手メーカーなど企業誘致の促進を求めるものです。これまでも県は企業誘致を積極的に行ってきましたが、雇用拡大にどれだけ貢献したのか、具体的な検証もありません。メガソーラー計画に見られるように、安易な企業誘致は県内企業の活躍の場を奪うことになります。地場産業を応援して雇用を増やし、県内産業と内需を活性化させる政策への転換こそ求められています。よって、本請願の採択に反対します。
 文教警察16号、行き届いた教育を進めるための請願です。保護者や教職員から卒業アルバムが買えなかったり、修学旅行に行けなかったりするなど、子どもたちの貧困が広がっている。教育予算を抜本的に増額してほしい。いじめ問題の克服のためにも子どもと向き合う時間を保障してほしい。30人学級を全学年で実施してほしいなど、切実な訴えが寄せられています。本請願の採択を主張します。
 総務企画20号3項は、県央第二水道からの受水単価の引き下げと受水量の見直しを求めるものです。同水道事業は、八ッ場ダムの暫定水利権を使っているものですが、こうした要求が出されること自体、利水上の必要性のないことを裏付けています。同号2項の富岡製糸場周辺環境整備とともに、全部採択を求めます。
 同23号、25号及び26号は、私学助成の拡充を求める請願であり、継続でなく採択を求めます。
 同27号は、TPP参加中止を求めるものです。TPPはアメリカや日本の多国籍企業のもうけのために、関税の撤廃によって農林漁業を破壊するだけでなく、食の安全基準の緩和を押し付け、医療や公共事業、保険、雇用などにも重大な影響を及ぼします。日本の経済主権を奪うTPPには絶対反対です。よって、本請願の採択を主張します。
 残余の請願については、かねてからの理由により、委員長報告に反対です。
 以上で私の討論を終わります。(拍手)

◆平成25年  2月 定例会-03月06日-06号

 日本共産党県議団の酒井宏明です。会派を代表して、第53号議案、平成24年度一般会計補正予算案についての委員長報告に反対する討論を行います。
 この補正予算案は、公共事業の大幅積み増しを柱とした安倍自公政権補正予算を無批判に本県に取り入れたものであります。デフレ不況の最大の原因が働く人の所得の落ち込みにあること、働く人の所得を増やすことが日本経済の好循環を取り戻す鍵であることは、今や、政治的立場を超えて共通の認識となっております。大企業の中にため込まれたまま死に金になっている莫大な内部留保の一部を賃金や正規雇用の増加に回すこと、中小企業への支援を行い、最低賃金を大幅に引き上げることは喫緊の課題であります。
 ところが、安倍政権が進める無制限の金融緩和、大型公共事業のばらまきは、大企業応援の成長戦略であり、国民所得の向上や正規雇用への配慮は全くありません。それは過去の自民党政権が行い、破綻が証明済みのものです。日本の大企業にも、富裕層にも、銀行にも、過剰資金がだぶついています。これ以上金融緩和しても投機や内部留保に回るだけで、肝心の消費デフレの克服には役立ちません。大型開発をいくら進めても一部の大企業を潤すだけで県民の所得には結び付かない。大企業が利益を上げても雇用の拡大や賃金の上昇につながらず、働く人の賃金が下がり続けてきたことは、この十数年の事実によって証明されていることです。
 県の補正予算を見ると、安心こども基金や緊急雇用創出基金、介護職員処遇改善等臨時特例基金の積み増しなど、子育てや雇用、医療や介護といった県民生活に欠かせないものもあります。しかし、大部分は7つの交通軸や八ッ場ダム関連など、大型公共事業に関わるものです。しかも、公共事業だけで424億円、その原資のほとんどは借金です。今回の県債発行額は282億円に上り、借金依存をますます加速させるものとなっています。
 今求められているのは、国言いなりでなく、投資の質を変えることです。ダムや道路などの大型開発中心でなく、医療や福祉、介護など、社会保障に重点的に投資を振り向け、暮らしを下支えし、雇用を拡大することであります。公共事業に関しても、公契約条例などを制定し、労働者や業者にまともな賃金、報酬が支払われるようにするべきであります。こうした配慮が一切されず、国言いなりのばらまきで借金を増やすという過去の失敗を繰り返すだけの本補正予算案に賛成するわけにはいかないということを申し上げ、私の反対討論といたします。(拍手)

◆平成25年  2月 定例会-03月19日-07号

 日本共産党の酒井宏明です。党県議団を代表して、通告してあります議案及び請願について、委員長報告に反対の立場から討論いたします。
 東日本大震災福島第一原発事故から2年が経過しました。被災地復興や被災者支援、放射能汚染対策は、群馬県政にとっても引き続き重要な課題です。こうした中で、県民の命と暮らしを守る県政のあり方、真価が厳しく問われています。このような観点から来年度予算案を慎重に検討した結果、障害者リハビリテーションセンターの改築、障害者就労サポートセンターの設置、子ども医療費無料化の継続など評価できる点もありますが、全体として県民の暮らし、福祉を守る姿勢に弱く、同意できません。
 その理由の第1は、大型開発偏重で借金依存を加速させる予算だということです。
 7つの交通軸に前年比12%増の263億円、八ッ場ダム関連事業に97億円、高崎競馬場跡地におけるコンベンション施設の整備に1億6,000万円、そのための用地先行取得に17億円を計上しています。こうした大型開発の原資はほとんど借金です。県債発行額は3年ぶりに1,000億円を超え、県債残高は1兆1,848億円となる見通しです。
 コンベンション計画は、設計から建設、管理、運営までを民間事業者が一括して行うPFI事業方式を採用し、年間利用者を107万人、650億円の経済効果を見込んでいます。ところが、全国アンケート調査では、展示会の開催場所として魅力的で利用を考えてみたいと答えたのはたった19%、会議開催に関しても同じく35%に過ぎません。十分な県民合意を得ないまま、現実離れした計画に莫大な血税をつぎ込むことには反対です。
 自然史博物館へのESCO事業導入は、昨年度の厚生文化常任委員会で全会一致否決されたものに薄化粧をして再提出したものですが、省エネ技術のノウハウが県に蓄積されないなどの本質的な問題点はそのままです。民間企業へのアウトソーシングでなく、県直営で行うべきであります。
 八ッ場ダムについてです。利根川水系河川整備計画策定のための有識者会議では、ダム建設の根拠そのものに異論が相次ぎました。しかし、国交省は議論さえ打ち切る構えです。また、予定地周辺では、日本のポンペイと評される天明3年の浅間山噴火による災害遺跡が注目されています。渋川市古墳時代のよろいを着た人骨が出土し、公開され、6日間で8,000人を超える見学者が訪れました。八ッ場の貴重な遺跡の保存と公開こそ、知事が進める東国文化の発信、群馬のイメージアップ戦略の中心に据えるべきではないでしょうか。今こそ八ッ場ダムの本体工事を中止し、歴史と文化と自然による真の地域振興へ足を踏み出すときです。
 第2に、県民の命と安全を守る取り組みはどうかという点です。
 福島第一原発事故は収束とはほど遠く、昨日も免震重要棟が一時的に停電し、冷却システムが停止しました。放射能汚染による県内の農畜産物や観光業などへの風評被害を含めた損害賠償の支払いも道なかばです。こうした中で原発の再稼働の動きがあることは容認できません。県として、国と東電に対し、原発からの即時撤退を強く求めるべきです。放射線の健康への影響に関する有識者会議による2回にわたる安全宣言を受けて、県は子どもの甲状腺がん検査を含め、県民の健康調査に後ろ向きです。低線量、内部被曝に関する最新の治験を踏まえ、最も安全性に重きを置いた対策が求められています。以上の理由により、第1号議案、来年度一般会計予算に反対です。
 次に、その他の議案について述べます。
 13号及び15号、森林環境の保全に関する新税についてです。平成26年度から復興税として県民1人500円が課税されます。新税の個人負担700円が加われば、県民税の個人割りは1,000円から2,200円と一気に倍以上になります。森林面積から見て、5年では対応できず、なかば恒久的な増税となる可能性もあります。本来、予算の組みかえで行うべきで、新たな庶民増税によって対応するのは筋違いです。同じ時期に消費税の8%増税も予定されている中で、県民の生活実態を顧みない新税導入に反対です。
 19号及び22号は、55歳以上の県職員の昇給幅の縮減、部長級の給与減額に関わる条例改正です。県民福祉向上のため奮闘している県職員の士気を低下させるだけでなく、民間賃金引き下げに連動し、デフレスパイラルを加速させるものであり、認められません。
 第39号、医療費適正化計画は、国からの押し付けで医療費抑制を目的としたものです。県民の医療を受ける権利を制限するおそれがあり、反対です。
 第41号、健康増進計画は、介護保険サービス利用者を抑制するために数値目標まで掲げています。放射能汚染から県民の命と健康を守る観点がなく、自殺者対策も禁煙対策も不十分です。歯科口腔に関し、フッ化物の塗布を無批判に推奨していることは問題です。よって、本計画を認めるわけにはいきません。
 42号、県土整備プランは、7つの交通軸など大型道路建設や企業誘致を促進するものですが、プランの中で遅れている分野と指摘しているように、公共交通網の整備や住宅の耐震化、バリアフリー化、省エネルギー対策こそ優先すべきであり、道路先にありきの計画には反対です。
 残余の議案については、かねてからの理由により反対です。
 次に、請願についてです。TPP、環太平洋連携協定の参加に反対する請願が今回7本も提出されました。これは県民の切実な願い、そして怒りの反映にほかなりません。安倍首相は、15日、TPP交渉参加を正式に表明しました。聖域なき関税撤廃が前提でないことが明確になったといいますが、まさに国民を欺く偽りです。日米首脳会談で発表された共同声明では、関税と非関税障壁の撤廃を原則としています。国民皆保険制度、食の安全、ISD条項など、自民党が総選挙で掲げた関税以外の5項目についても、アメリカ側から何の保障もありません。さらに、新規加入国には対等な交渉権が保障されず、9カ国で合意したことの丸のみを迫られ、交渉の余地すらありません。
 これまでTPP反対の意見書が44道府県議会、市町村議会では2,144件に上り、最近も相次いでいます。しかも、先の総選挙で当選した群馬県選出の衆議院議員全員がTPP参加反対を条件として全国農政連の推薦を受け、TPP断固反対を主張していました。自らの政権公約をことごとく踏みにじり、農林水産業、医療、雇用など、日本経済を土台から壊し、経済主権をアメリカに売り渡すTPP交渉参加は到底認められません。継続でなく採択を主張します。
 総務企画18、19号は、米海兵隊オスプレイの配備、飛行訓練の中止を求める請願です。今月に入り、四国地方から紀伊半島にかかる、いわゆる「オレンジルート」でオスプレイの飛行訓練が強行されました。群馬県上空もルートのひとつに設定されており、爆音と墜落の危険から県民の命と安全を守るためにも、本請願の採択を求めます。
 その他、通告してあります請願については、かねてからの理由により、委員長報告に反対いたします。以上で私の討論といたします。